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マーケティング ②  ~ 誤解されている「マーケティング」という経営課題【Vol.008】 

 

皆さま、こんにちは。

福岡県中小企業振興ンセンター専門家派遣アドバイザーの林です。

 

前回に引き続きマーケティングがテーマです。

 

まず、必ず教科書に書かれるマーケティングの基本要素(4Pと言われます)

をおさらいしてみます。

「商品(Product)」「流通経路(Place)」「価格(Price)」「プロモーション(Promotion)」の4つです。

  

さて、前回『いったんマーケティングと販売(営業)は対立する概念と捉えて、いま一度マーケティングについて考えてみると、なぜ日本の企業はマーケティングが弱いと言われるのかが見えてきます』と述べました。

 

大手企業を含め日本の企業でよく見られるのは、他部門と横並びであるマーケティング部がマーケティング企画を立てるということです。また、営業部門がマーケティング企画を立てるということも時々見られます。

 

いずれにしても、営業(販売)活動の枠組みの中にマーケティングがあるという構図です。

 

では、分かりやすくするために製造業で営業部門がマーケティング企画を立てているという場合を想定して考えてみましょう。

 

前述のマーケティングの4Pのうち営業部門の手が届く要素は「プロモーション」と「流通経路」くらいでしょうか。

 

「商品」は製造部門の意向が強く、「価格」は製造原価や経営上の利益との絡みがありますから営業部門の

一存で決められません。

 

マーケティングの基本要素の半分しか手が届かない部門がマーケティングを企画する。。。変ですね!

まともな企画が立てられるとは到底考えられません。 

 

そうです!!

マーケティングは各部門を横断的に見ることができる部門(立場)でなければ、適切に企画できないのです。

 

ちなみに、欧米の企業ではマーケティングは経営企画部門が担う(あるいは経営企画と一体として扱われる)

ことが一般的です。つまり、マーケティング企画の下に営業部門が活動するという構図です。

 

今回も長くなってしまいましたので少々端折って結論にいきますが、マーケティングは経営戦略の一部と捉えるほうがしっくりくるということです。さらに言うならば、経営戦略の一部ですから経営陣が関与して企画すべき重要な経営課題であるということです

 

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