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『空気と戦う! ~ 組織風土の変革②』【VOL0017】

 

皆さま、こんにちは。

岡県中小企業振興センター専門家派遣プロジェクトマネージャーの林です。

  

前回は生産性向上を目指すにあたって、組織風土が障害になっているのでは?という問題提起でした。

 

組織風土は「組織において共通の認識とされている独自のルールや価値観など」と定義することができます。そして、これら独自のルールなどは一般的には合理的ではなく、改善や変革を阻む要因となっています。

 

では、どのようすれば組織風土を変革していくことができるでしょうか。

 

ひとつとして、先ほどの定義がヒントになります。

 

まずはその組織(集団)に属する個人に共通して見られる行動と、それを統制している暗黙のルール(あるいはルールがないこと)に注目してみるとよいでしょう。

 

暗黙のルールがあるということは、その集団は一定のルールを必要としているということでしょう。

 

では、そのルールについて公式に議論してみませんか

  

また、それが企業理念や企業・部門の方針、あるいは現場の業務にとって重要なものであれば、

公式化(明文化)してトップやリーダーから分かりやすく説明するようにします。【ハード面】 

 

一方、

現場での意見交換の場(時間や環境)をつくる、会議を明るくやわらかい雰囲気へと醸成することで本音を出しやすくするなどの取り組みもできます。

このような、個人個人や小集団への働きかけとなる施策も重要です。【ソフト面】

 

前回のブログで例示した組織の心理や思考パターンは、これら両面から変革の取り組みをすることで改善の方向へと向かい、生産性の向上へとつながっていくでしょう。

 

このように、組織風土の変革にはハード面(制度や手法に重きを置く)とソフト面(個人の自発性に重きを置く)の両面があり、これらを両輪として進めていく必要があります。

  

今回は字数の都合で具体策には踏み込めませんでしたが、このテーマは今後もときおり取り上げたいと思います。

 

なお、専門家派遣では、組織風土改革の入り口である組織の診断と改善策の検討についてお手伝いしています。どうぞお気軽にご相談ください。