『自分で出来る経営戦略~フレームワークで考えてみよう~②』【VOL0030】

 

皆さま、こんにちは。福岡県中小企業振興センター専門家派遣プロジェクトマネージャーの林です。

 

今回も、前回に引き続き経営戦略を考えます。

 

自社の強みをそれとマッチする市場に集中投下することが重要であることが分かりましたが、どのような展開の仕方が考えられるでしょうか。

 

 

【アンゾフの成長マトリックス】

この表が意味しているのは、市場(顧客層)軸で展開するか、商品軸で展開するかということです。次の視点で考えてみることができます。

 

  

 ①既存商品を新規顧客へ ~ 自社の商品・サービスは別の顧客層に転用できそうか

 例)印刷・広告業 : スタジオレンタル、動画撮影サービス、写真・動画撮影教室などのサービ

    ス開発し、個人客を開拓できないか

 

 ②既存顧客へ新規商品を ~ 自社の商品・サービスは新しい商品等を生み出しやすいか

 例)製造業(金属加工業者): 加工の受託のみから設計の提案、設計業務受託へ

 

さらに、これには既存市場(顧客層)へより深く浸透できないかという戦略もあります。

 

 ③既存顧客へ既存商品を ~ 既存顧客を優良顧客へ育てられないか

 例)ケーキ店 : お客さまの記念日ごとの特別メニューを提供する

 

なお、多角化については、中小企業の場合はあまり意識しないほうがよいかもしれません。

 

以上、3つのフレームワークを概観してみましたが、よく考えてみると、皆さまもこれらに近いことを考えて実行してこられているのではないでしょうか。そうです、事業者の皆さまは経営戦略のプロなのです!

 

コロナ禍の今こそ、そのプロの技が発揮されて、世の中の変化に対応したすばらしいビジネスが生み出されることを期待しています。

 

福岡県中小企業振興センターでは、皆さまの経営戦略および経営戦略の策定について、経験豊富な専門家を派遣してサポートしています。

 

 

ユーザー、消費者の目線で客観的なアドバイスをいたしますので、自社の今後について少し迷いがあるときは、どうぞ気軽にお問い合わせください。